それまで、毎日喜んで株価の値上がりをチェックして、資産がいくら増えたか計算をしていたのですが、その計算をする気がなくなってしまったのです。
計算しなくても株価を見ればおおよその金額の見当はつきますし、細かいところまで計算していくら増えたかがわかっても、「だからそれがどうしたの?」という感じになってしまったのです。
自分でもこの心境の変化は不思議ですが、欲しいと思っていたものが手に入り、目標が達成されB株を売却し、H株を買い増す作戦にこれで終わりです。
それでも内心では喜んでいるのがよくわかりました。
あとで、「これで子供の進学の費用くらいはなんとかなりそうね」とも言ってきました。
子供の進学費用のメドがついたということは、将来の予定が少しは立てられるようになったということです。
ひと安心といったところでしょうか。
この日、私は自宅の庭の椅子に座りながら、空を眺め、ぼ-つとしていました。
ほっとしたような、少し気が大きくなったような、精神的に若干のゆとりを持って生活できるような……そんな気がして、今日だけはこの満足感をかみしめていようと思ったのです。
無償株も大事ですが、配当金も投資のリターンとしてやはり大事なのです。
配当金として現金が手もとに入ってくれば、その現金は自由に使えるのですから。
てしまうと、それ以降は関心がなくなってしまうのが、人間の性なのかもしれません。
しかし、この計算の代わりに頭に浮かんできたのが、香港市場のH株の存在です。
上海、深川の本土B株は中国人に開放されましたが、香港はまだです。
そのため、人気は今のところ、上海、深川のB株市場に向かい、香港のH株、レッドチップは少ししか値が上がっていませんでした。
ここでB株の持ち株の中で優良企業でない普通の企業の株を整理し、そのぶんを売り、株価の安い優良企業のH株に乗り換えようと考えたのです。
H株で将来性があり優良銘柄で配当金もそれなりに出すところなら、投資銘柄として合格です。
ここでB株の一部を1900万円以上で売り、H株を買い増ししました。
これで配当金の受取額も翌年は増えます。
正直いえば、中国政府による中国本土の人へのB株開放は、私にとっては複雑な思いでした。
まだ先だと思っていた開放が実現され、B株の値は急上昇しました。
その結果、1億円が達成できたわけですが、一方、仮に開放されていなかったら、まだまだ安くB株を購入できて、株数も増やせたのです。
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